歯を失ったらどうする?入れ歯・ブリッジ・インプラント、3つの選択肢の違いを歯科医が解説

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入れ歯
2026/09/21

歯を失ったらどうする?入れ歯・ブリッジ・インプラント、3つの選択肢の違いを歯科医が解説

虫歯や歯周病、思わぬケガなどで歯を失うと、多くの方が「このあとどうすればいいのだろう」と不安になります。

歯を補う治療法は、大きく分けて「入れ歯」「ブリッジ」「インプラント」の3つです。

この記事では、それぞれの違いを整理し、ご自身に合った治療法を考えるための基礎知識をお伝えします。

歯が抜けたまま放置するとどうなる?

「奥歯1本くらいなら、なくても困らない」と思われるかもしれません。しかし、歯が抜けたスペースをそのままにしておくと、次のような変化が少しずつ起こります。

  • ・隣の歯が空いたスペースに向かって傾いてくる
  • ・噛み合っていた反対側の歯が伸びてくる
  • ・噛み合わせのバランスが崩れ、残っている歯に負担がかかる
  • ・傾いた歯の周りに汚れがたまり、虫歯や歯周病のリスクが高まる

こうした変化が進むと、いざ治療しようとしたときに選択肢が狭まることもあります。治療法は、早めに検討を始めることをおすすめします。

3つの治療法を比較

まずは全体像を表でご覧ください。

比較ポイント 入れ歯(部分入れ歯) ブリッジ インプラント
治療の仕組み 人工の歯がついた装置を、残っている歯に金具(バネ)などで固定する。(取り外し式) 失った歯の両隣の歯を削って土台にし、橋をかけるように連結した人工歯をかぶせる。(固定式) あごの骨に人工の歯根を埋め込み、その上に人工の歯を取り付ける。(固定式)
体への負担 手術は不要 手術は不要(歯を削る処置あり) 外科手術が必要
治療期間の目安 約1〜2か月 約2週間〜1か月 約3か月〜1年
費用 保険適用あり。

保険の場合、数千円〜1万5,000円程度(3割負担)。自費の入れ歯もあり

保険適用あり。

保険の場合、1〜3万円程度(3割負担)。自費の素材もあり

原則として自費診療。

1本あたり30〜50万円程度が一般的

※治療期間・費用はあくまで一般的な目安です。お口の状態、失った歯の本数や部位、使用する素材によって変わります。

ここからは、それぞれの特徴をもう少し詳しく見ていきます。

入れ歯:手術なしで、幅広いケースに対応できる

入れ歯は、取り外し式の装置で歯を補う方法です。1本だけ失った場合から、多くの歯を失った場合まで幅広く対応できるのが大きな特徴です。

手術の必要がなく、歯を削る量も少なくて済むため、体への負担は比較的小さいといえます。持病などで外科手術が難しい方にも選択しやすい治療法です。

一方で、装着したときの違和感や、噛む力が天然の歯に比べて弱くなりやすい点、バネをかける歯に負担がかかる点はデメリットです。また、毎日取り外して清掃する必要があります。保険の入れ歯のほか、バネが目立ちにくいものや薄く作れるものなど、自費の入れ歯という選択肢もあります。

ブリッジ:固定式で違和感が少ないが、両隣の歯を削る

ブリッジは、失った歯の両隣の歯を土台にして、連結した人工の歯をかぶせる方法です。固定式なので取り外しの手間がなく、入れ歯に比べて違和感が少なく、自分の歯に近い感覚で噛めます。治療期間も比較的短く、条件を満たせば保険が適用されます。

最大の注意点は、土台にするために両隣の歯を削る必要があることです。健康な歯であっても削ることになり、さらに失った歯の分の噛む力も土台の歯が支えるため、将来的に土台の歯の寿命に影響する可能性があります。また、人工歯の下の部分に汚れがたまりやすく、歯間ブラシなどを使った丁寧なケアが欠かせません。

なお、土台となる歯がしっかりしていることが前提となるため、失った歯の本数が多い場合や、一番奥の歯を失った場合などは適用できないことがあります。

インプラント:周りの歯を守れるが、手術と期間・費用が必要

インプラントは、あごの骨に人工の歯根を埋め込み、その上に人工の歯を取り付ける方法です。周囲の歯を削ったり、バネをかけたりする必要がなく、残っている歯に負担をかけずに済む点が大きなメリットです。しっかり固定されるため、自分の歯に近い感覚で噛むことができ、見た目も自然に仕上げやすい治療法です。

ただし、外科手術が必要です。埋め込んだインプラントが骨と結合するのを待つ期間があるため、治療期間は数か月単位になります。また、原則として保険が適用されず、費用の負担は大きくなります。

あごの骨の量が足りない場合や、糖尿病などの全身疾患、喫煙習慣などによっては、治療が難しかったり、事前の処置が必要になったりすることもあります。さらに、治療後のケアを怠ると「インプラント周囲炎」という歯周病に似た病気になるおそれがあるため、定期的なメンテナンスが不可欠です。

「どれが正解か」は、残っている歯の本数と状態で変わります

ここまで読んで、「結局どれが一番いいの?」と思われた方も多いでしょう。実は、すべての方に共通する正解はありません。向き不向きは、残っている歯の本数や状態によって大きく変わるからです。

たとえば、次のようなケースが考えられます。

  • ・両隣の歯が健康で、一度も削ったことがない場合:ブリッジのために健康な歯を削るのはもったいないため、歯を削らずに済むインプラントや入れ歯が候補になります。
  • ・両隣の歯にすでに大きな詰め物やかぶせ物がある場合:もともと治療が必要な歯であれば、ブリッジで歯を削るデメリットは相対的に小さくなります。
  • ・一番奥の歯を失った場合:後ろに支えとなる歯がないため、基本的にブリッジは難しく、入れ歯かインプラントが選択肢になります。
  • ・失った歯の本数が多い場合:土台の歯への負担が大きくなるためブリッジは難しく、入れ歯、またはインプラントを検討します。
  • ・残っている歯が歯周病でぐらついている場合:ブリッジの土台や入れ歯のバネをかける歯として十分に支えられないことがあります。また、歯周病はインプラントにも悪影響を及ぼすため、どの治療法を選ぶにしても、まず歯周病の治療が優先です。
  • ・外科手術に不安がある、持病がある場合:手術のいらない入れ歯やブリッジが現実的な選択肢になります。

これらに加えて、費用や治療期間、「取り外しの手間は避けたい」「できるだけ歯を削りたくない」といったご希望も、治療法を選ぶ大切な要素です。

まずは検診で、お口の状態を確認しましょう

治療法を選ぶための第一歩は、今のお口の状態を正確に知ることです。残っている歯の本数や健康状態、歯ぐきやあごの骨の状態、噛み合わせなどは、ご自身ではなかなか判断できません。検診でレントゲンなどの検査を行ってはじめて、「どの治療法が選べるのか」「それぞれどんなメリット・注意点があるのか」が具体的に見えてきます。

その上で、当院では入れ歯治療をおすすめしています。ブリッジのように健康な両隣の歯を削る必要がなく、インプラントのように外科手術を伴わないため、体への負担を抑えながら失った歯を補うことができるからです。持病をお持ちの方やご高齢の方でも取り組みやすく、保険適用の入れ歯であれば費用面でも始めやすい治療法です。

兵庫県姫路市にある「やはた歯科」では、入れ歯・義歯の専門治療に力を入れております。義歯専門の歯科技工所と連携し、保険適用の入れ歯から、世界基準の超精密義歯「BPSデンチャー」やフィット感に優れた「リプロデンチャー」まで、患者様のご要望に合わせた多彩な選択肢をご用意しています。

また、理事長は歯周病治療にも精通しており、長く快適に入れ歯を使い続けられるよう、歯周病を改善する根本的なお口の環境作りからサポートいたします。

当院では、検査結果をもとに、入れ歯治療を中心としたメリット・注意点をご説明したうえで、患者さまのご希望やライフスタイルに合わせた治療計画をご提案しています。「まだ治療法を決めていない」「話だけ聞いてみたい」という段階でもまったく問題ありません。

歯を失ってお悩みの方は、どうぞお気軽にご相談ください。

この記事の監修

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八幡 智裕(やはた ともひろ)

当院は、平成10年10月、姫路市勝原区や網干区、太子町の患者様が多い歯科医院です。おかげさまで開院当初から、たくさんの患者様にご来院いただいています。「第一に患者様のことを考えた治療を行うこと」を何より大切にしており、患者さんとの相互理解を重要視し、患者様にご満足いただけるよう医院作りに努めています。

所属学会・研修会

日本歯科医師会 会員/兵庫県歯科医師会 会員/姫路歯科医師会 会員/国際歯周内科学研究会 会員/JPDA 有床義歯学会 会員/研修会筒井塾 咬合療法コース/山田先生エンドベーシックコース/大阪SJCDベーシックコース/大阪SJCDレギュラーコース/OSIインプラントセミナー/S.O.R.Gベーシックコース/JACID インプラント100hコース/CALLベーシックセミナー

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