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- 予防
- 2026/07/20
「もう抜くしかない」と言われた歯周病でも残せる?抜歯を避けるための治療法
「この歯はもう抜くしかありませんね」 歯科医院でそう告げられたとき、大きなショックを受ける方は少なくありません。自分の歯を失う不安や、その後の入れ歯・インプラントへの戸惑いから、すぐには気持ちを整理できないこともあるでしょう。
しかし、「抜歯」と言われた歯のすべてが、本当に残せないとは限りません。
近年は歯周病治療が進歩し、以前なら抜歯が第一選択になっていた重度歯周病でも、条件がそろえば歯を残せる可能性があります。 この記事では、重度歯周病でも歯を残せる可能性があるケース、抜歯を避けるための主な治療法、そしてセカンドオピニオンを受ける際のポイントをわかりやすく解説します。
なぜ「抜くしかない」と言われるのか
歯周病は、歯の表面に付着した細菌のかたまり(プラーク)によって炎症が起こり、歯ぐきや歯を支える骨などが失われていく病気です。進行すると歯がグラグラし、最終的には抜歯が必要になることもあります。
歯科医師が抜歯を提案する主な理由としては、次のようなものがあります。
- ・歯を支える骨が大きく失われている
- ・歯のグラつきが強く、噛む機能の維持が難しい
- ・歯周ポケットが非常に深く、基本治療だけでは炎症のコントロールが難しい
- ・周囲の歯や噛み合わせに悪影響が及ぶおそれがある
つまり、その歯を無理に残すことで、かえってお口全体の状態が悪化すると判断された場合に、抜歯が選択肢として提示されます。
ただし、同じような状態に見えても、医院の診断方針や治療経験、再生療法への対応状況によって、提案される治療方針が変わることがあります。そのため、「抜歯と言われた=絶対に残せない」とは限りません。
重度歯周病でも歯を残せる可能性があるケース
すべての歯を残せるわけではありませんが、次のような条件がそろっている場合は、重度歯周病でも歯を残せる可能性があります。
1. 歯を支える骨が部分的に残っている
歯を支える骨の減り方は、歯を残せるかどうかを考えるうえで重要です。 部分的に深く骨が失われた「垂直性骨欠損」では、状態によっては再生療法を実施できる可能性があります。しかし、歯の周囲全体で骨の吸収に大きく進んでいる場合は、歯を残すことが難しくなります。
2. 歯の根が割れていない
歯周病が重度でも、歯の根そのものに大きなひびや割れがないことは大切な条件です。 歯根にひびや割れがある場合は、歯を残すことが難しくなります。
3. 患者さん自身がセルフケアを継続できる
歯周病治療は、歯科医院での処置だけで完結するものではありません。 毎日のブラッシングや定期的なメインテナンスを継続できるかどうかが、治療結果に大きく関わります。つまり、歯を残せるかどうかは、歯の状態だけでなく、治療後の管理を続けられるかにも左右されるのです。
4. 全身状態や生活習慣の改善が見込める
糖尿病のコントロール不良や喫煙習慣は、歯周病を悪化させやすく、治療後の治りにも影響します。 そのため、禁煙や生活習慣の見直しに取り組めることも、歯を残せる可能性を高める重要な要素です。
抜歯を避けるための主な治療法
歯を残すために行われる治療は1つではありません。状態に応じて、複数の治療を組み合わせて進めていきます。
- ・歯周基本治療の徹底
どのような症例でも、まずは原因となる歯垢・歯石を取り除く基本的な治療から始まります。重度歯周病と診断された歯でも、基本治療を丁寧に行うことで炎症が落ち着き、歯ぐきの状態が改善することは珍しくありません。そのため、最初の段階で「本当に抜歯が必要か」を見極めるうえでも、基本治療は非常に重要です。 - ・抗菌薬を用いる治療
歯周病治療では、必要に応じて抗菌薬を用いることがあります。ただし、薬による治療が中心になるわけではなく、基本となるのは清掃と炎症のコントロールです。また、抗菌薬はすべての歯周病患者さんに使う治療ではありません。症状や病態、全身状態などを踏まえたうえで、歯科医師が適応を判断します。 - ・歯周組織再生療法
失われた歯周組織の回復をめざすのが歯周組織再生療法です。近年は重度歯周病の治療選択肢として注目されています。代表的な治療法には、次のようなものがあります。- ・リグロス®
リグロスという薬剤を用いて、歯周組織の再生を促す治療法です。保険診療で行えるケースがあります。 - ・エムドゲイン®
エムドゲインゲルという薬剤を用いて、歯周組織の再生を促す治療法です。自由診療で行われることが多いです。 - ・GTR法
特殊な膜を使用して再生のためのスペースを確保し、歯周組織の再生を促す方法です。 (※ただし、再生療法はどの症例にも適応できるわけではありません。とくに、垂直性骨欠損の形や根分岐部病変の状態などによって向き・不向きがあるため、精密検査をもとに治療法を選ぶ必要があります。)
- ・リグロス®
「抜歯しかない」と言われたときはセカンドオピニオンも検討を
「本当に抜くしかないのか知りたい」 「ほかに歯を残す方法がないか相談したい」 そう感じたときは、セカンドオピニオンを受けるのも有効です。
セカンドオピニオンは、今の担当医を否定するためのものではありません。別の歯科医師の見解を聞くことで、治療の選択肢やリスクをより深く理解し、納得して判断するための手段です。
セカンドオピニオンを受けるときのポイント
歯周病治療に力を入れている医院を選ぶことが大切です。日本歯周病学会の認定医・専門医が在籍しているか、再生療法に対応しているかなどを確認すると、医院選びの参考になります。
また、レントゲン写真や歯周ポケット検査の結果などの資料があれば持参しましょう。すでに受けた検査結果があると、より具体的な判断につながります。 そのうえで、
- ・「なぜ抜歯が必要なのか」
- ・「残す場合にはどんなリスクがあるのか」といった点を確認すると、判断しやすくなります。
歯を残すことだけが正解とは限らない
大切なのは、どんな場合でも無理に残すことではありません。 歯を残すことで周囲の骨や隣の歯に悪影響が及ぶ場合は、抜歯のほうが結果的にお口全体を守る選択になることもあります。そのため、「残す」か「抜く」かは、目の前の1本だけでなく、将来のお口全体の機能や治療計画まで含めて考えることが重要です。
まとめ|「もう抜くしかない」と言われても、まずは相談を
「もう抜くしかない」と言われた歯でも、骨の残り方、歯の状態、生活習慣、そして治療への取り組み方によっては、残せる可能性があります。
現在は、歯周基本治療に加えて、再生療法などの選択肢も広がっています。一方で、歯周病は進行すると治療の難易度が上がるため、早めに適切な診断を受けることが大切です。
歯ぐきの腫れや出血、歯のグラつきが気になる場合や、他院で抜歯と言われて迷っている場合は、あきらめる前に一度相談してみてください。十分な検査と説明を受けたうえで納得して治療方針を選ぶことが、将来のお口の健康につながります。
【兵庫県姫路市周辺で「抜歯」と言われてお悩みなら、やはた歯科へ】
もし兵庫県姫路市(勝原区・網干区など)や太子町周辺にお住まいで、「歯を抜くしかない」と言われてお悩みの方、または重度の歯周病でお困りの方は、医療法人社団 やはた歯科へ一度ご相談ください。
やはた歯科では、患者様の大切な歯を「できるかぎり残す」ことを第一に考え、生涯にわたりお口の健康を維持できるよう、以下の体制でサポートしています。
- ・丁寧なカウンセリングとセカンドオピニオン対応
患者様のお悩みやご希望にじっくりと耳を傾け、インフォームドコンセント(納得のいく説明と同意)を徹底しています。他院で抜歯を勧められた場合のセカンドオピニオンとしてもお気軽にご相談ください。 - ・歯周病治療の精密な診断
歯科用CTやマイクロスコープなどの設備を整え、歯を残せるかどうかのより精密な診断と治療が可能です。 - ・充実した「予防・メンテナンス」体制
治療後は、再発を防ぐことが何より大切です。当院では多数の歯科衛生士が在籍し、予防専用の診療チェアを完備しています。しっかりとお時間を確保した丁寧なメンテナンスであなたのお口を長くお守りします。
「自分の歯を残せるかもしれない」という可能性を探るために、まずは一度やはた歯科へご相談ください。

この記事の監修

八幡 智裕(やはた ともひろ)
当院は、平成10年10月、姫路市勝原区や網干区、太子町の患者様が多い歯科医院です。おかげさまで開院当初から、たくさんの患者様にご来院いただいています。「第一に患者様のことを考えた治療を行うこと」を何より大切にしており、患者さんとの相互理解を重要視し、患者様にご満足いただけるよう医院作りに努めています。
所属学会・研修会
日本歯科医師会 会員/兵庫県歯科医師会 会員/姫路歯科医師会 会員/国際歯周内科学研究会 会員/JPDA 有床義歯学会 会員/研修会筒井塾 咬合療法コース/山田先生エンドベーシックコース/大阪SJCDベーシックコース/大阪SJCDレギュラーコース/OSIインプラントセミナー/S.O.R.Gベーシックコース/JACID インプラント100hコース/CALLベーシックセミナー













